西田町で初めて女性が選挙に投票した頃の話

昭和10年生まれの典子おばあちゃんのお話

おばあちゃんたちが20歳になった時、村会議員の選挙があって、初めて女の人も選挙に行けることになったんだよ。

それで、投票所の前で行列を作って待っていたら、二級下(2学年下)の人が並んでいたんだよ。
で、「なんであんた一緒に並んでるの?」
と聞いたら、
「ねえちゃんの代わり」
というんでねえの。
お姉さんは旅行に行っていて投票に行かれなかったのだそうだ。

それを聞いた別の友達が
「じゃ、おれもばっぱさんの代わりに行ってこよう」
と、選挙に行かなかった自分のおばあちゃんの分も投票した。

そしたら、それがわかってしまって、家に駐在さんが調べに来たりして、さんざん怒られたそうだ。
その子のお父さんが、そのときの村会議員に立候補していたんだって。

○話してくれた人 渡辺典子さん(西田町丹伊田)令和3年11月