丹伊田5組のおカマさま
毎年2月、西田町丹伊田(にいた)5組の女の人たちは、おカマさまにお参りします。
おカマさまは、かまどの神さま。
つまり料理をする場所の火の神さまです。
5組のおカマさまは、鹿島大神宮の境内(けいだい)にある蚕養神社(こがいじんじゃ)の、ちょうど後ろあたりにあります。
今は宿の家に集まることはしませんが、三春の馬場ノ湯に部屋を取って、一日ゆっくりおしゃべりをしてきます。
年にいちどのお楽しみ
おカマさまにお参りした次の日には寄合講(よりあいこう)があります。
寄合講というのは、みんなで集まっておしゃべりをしたり、食事をしたりする会のことです。
昭和10年生まれの典子さんがお嫁に来た頃の寄合講は、その年の宿(やど・当番のこと)になる家で行われていました。
まずみんなでおもちをついて、お昼にいただきます。
昼食の後、みんなで歩いて鹿島大神宮に行き、おカマさまにお参りします。
その後また宿の家へ戻り、今度はみんなで味ご飯を作って夕飯にいただきました。
今よりもっと忙しかった時代の女の人達の、年に一度の楽しみだったのですね。