昔、西田町大田に住んでいた雪村という画僧が、近くの矢島川の川岸で、和紙を漉いていた。


雪村は近くの村人にも、和紙の製法を教えたといわれている。
それ以来、雪村から教えられた製法はずっと伝承され、三町目地域では近年まで、20数戸の農家が副業で和紙を漉いていた。

今は、三町目中之内の鴫原(しぎはら)家を最後に和紙漉きは途絶え、雪村以来の伝統は消えたという。

〇舞木町 渡辺英治

参考『郡山の伝説』
昭和61年3月10日発行
監修 東洋大学教授・文学博士 大島建彦
発行 郡山市教育委員会
編集 郡山市教育委員会社会教育課

I♡NISHITAマスコットキャラクター参加作品

郡山市内では、秋蛍で有名な中田町の海老根地区で今も手すき和紙が作り続けられていますが、西田町でも昔は和紙が漉かれてました。

調べてみると、三町目中ノ内というのは、西田学園の近くでした。
近くにある天神川の水で和紙を漉いたのでしょう。
最後まで和紙を作り続けていた鴫原さんのお宅はまだあるのでしょうか。
和紙を漉く道具やお話が伝わっていたら、聞いてみたいですね。