一杯の珈琲に心を込めて

井田喜一郎さん(三町目大明)

自家焙煎珈琲&ギャラリー遊の丘 マスター 

西田町三町目の眺めのよい丘の上にある
「ギャラリー&カフェ遊の丘」

西田町にこんなにすてきなカフェがあるなんて、幸せなことだと思いませんか?

マスターの井田喜一郎さんに、お店を作った頃のことや西田町への思いをうかがいました。

開店の頃

高校を卒業して就職してから57歳まで勤めた会社を辞めた時、ちょうどママさん(奥様)がお店をやりたいという夢を持っていました。

その頃ママさんは手作りのサークルで活動していました。
仲間のみんなが作品展をしたいと思っても、会場費が高かったりして場所がなかなか見つからないのを知り、自分でギャラリーを作って、場所を提供したいと考えていたのです。

そこで、自分はその夢にのっかった形で、ギャラリーにカフェを併設することにしました。

ふたりで土地をあちこち見て歩く中で、この三町目の土地を紹介され、「景色がいいね。安達太良山もよく見えるね」ということで、ここにお店を作ることに決めました。

平成17年5月13日に「ギャラリー&自家焙煎珈琲 遊の丘」がオープンしました。

メニュー

最初は自家焙煎のコーヒーとママさんの手作りケーキを出していました。

ところがお客様から「ランチはないの」の声を多くいただいたので、カフェにはトーストがつきものかな、と思いトーストもメニューに加えました。

しばらくするとまたお客様から「もっと違うランチはないの?」と聞かれるようになりました。

そこで、以前から趣味でやっていた手打ちそばの腕を活かそうと考え、手打ちそばランチが生まれました。

遊の丘のランチメニューはお客様の声から生まれたものです。

自家焙煎コーヒーへの思い

コーヒーの焙煎の仕方は、同じ町内に住んでいた焙煎士さんに教わって覚えました。

自家焙煎にしようと思ったのは、遠くから来てくれるお客さんに、買ってきたコーヒーをただ入れて出すのでは申し訳ない。
自分で納得のいく味に焼き上げたコーヒーをお出ししたいと思ったからです。

遊の丘でお出しするブレンドコーヒーは5種類あります。
(くわしくは「おいしい」コーナーをごらんください)

ブレンドの焙煎は、普通は「単品焙煎」といって、ブラジルならブラジルだけ、モカならモカだけを焙煎機に入れて焼き上げ、そのあとでブレンドするやり方の方が多いのですが、遊の丘では「複合焙煎」をしています。

複合焙煎は、生豆のままブレンドして、それを焙煎機に入れて焼き上げる方法です。豆の種類によって、含まれる水分や乾き具合が違うので、それらがちょうどいい具合になるように焼き上げるのは難しいものです。

遊の丘ではコーヒー豆の販売もしていますが、開店以来、豆の値段は上げていません。
遠いところからわざわざ買いに来てくれるお客様に、感謝を込めてそのままにしています。

西田町への思い

住めば都と言うけれど、ここの良さは、町ではみられない風景・環境がふんだんに楽しめるところです。


たとえば沈んでいく夕陽、昇る朝陽のすばらしさ、鳥のさえずり…

西田町は梅の里でもあるというところから、お店では「西田ブレンド」というほのかな酸味を楽しめるブレンドも作っています。

今までのこと、これからのこと

開店当初は、ものめずらしさもあってたくさんの人がこのお店を訪れてくれました。


東日本大震災の時には、建物にはそんなに被害はなかったけれど、それまでたくさん集めていたコーヒーカップや食器類がみんな割れてしまい、そこからまた少しずつそろえていきました。


今年の新型コロナで非常事態宣言が出たので、その間はお店を休業しました。
6月に入って再開しましたが、お客様にもまだ自粛している人が多いので、ランチは予約制にしています。


お店の仕事の他に、畑や庭の手入れもあるので、遊の丘をいつまで続けられるかは、自分たちの体がどこまで続くかだと思っています。

自家焙煎珈琲&ギャラリー遊の丘
福島県郡山市西田町三町目字大明116-10
電話 024-971-3687
営業時間 11:00~16:00
定休日 日、月、火曜日
※ランチは予約制です
https://www.facebook.com/自家焙煎珈琲&ギャラリー遊の丘