かんのや本店文助の 手包み生ゆべし

今日のおやつに家族の数だけ買って帰りたい
それが、かんのや本店文助の『手包み生ゆべし』

「かんのやのゆべしなら知ってるよ。何度も食べたことあるし」
というみなさん!

これがまったく別物!ぜんぜん違います

ゆべし生地はやわらかくてモチモチ
少しさっぱりめの餡が口の中でほどけて
「もう一つ食べようかなあ」という感じ

やっぱり家族の数×2!

でも、どうして手包み生ゆべしはこんなにおいしいんでしょう

ゆべしはこんな風に作ります

手包み生ゆべしは、「ゆべし職」と言われるベテランの職人がひとつひとつ手作りしています。

一度蒸して熟成させた黄色い生地を薄く伸ばして手のひらに乗せます。
こし餡を生地の真ん中に置きます。
三方をつまんで三角形に包みます。
せいろ(蒸し器)に並べてもう一度蒸し上げます。
ゆべしが透明感のある茶色になったらできあがり!


手包み生ゆべしが美味しいわけ

なんでもそうですが、「作りたてのおいしさ」は格別です。

手包みゆべしはお店で蒸しあがったらすぐに店頭に並びます。
お客様が持ち帰って食べるときに、まだ温かいこともあるぐらい!
その代わり家伝ゆべしのように日持ちはしないので、お土産に持って行ったりするのは難しい。

手包み生ゆべしは地元の人に食べてもらいたいお菓子なのです。

蒸したてもちもちをいただきま~す!

家伝ゆべし(箱入り)との違い

家伝ゆべしは時代に合わせて、昔より少し小ぶりになっていますが、手包み生ゆべしは昔ながらの大きさです。

地元の人がほおばった時に
「懐かしい」
「昔と変わらないゆべしだね」
と思ってもらえるように。

生地の量は家伝ゆべしと同じですが、あんこを多めに入れています。
そのため、生地は薄く延ばさないとあんこを包みきれません。
ベテランの職人でないと、蒸したときに生地が破けてあんこがはみ出したりします。

やわらかくて薄い生地にたっぷりのあんこ―
ひと口目から生地とこし餡の両方を味わうことができます。

蒸したての温かいお菓子をお家で食べてもらいたい―

手包み生ゆべしはこんな思いのこもったお菓子でした!

ゆべしのことをもう少し

「ゆべし」は漢字で書くと「柚餅子」
もともとは柚子をくりぬいた中に味噌などを詰めて乾かした保存食だったものが、後にクルミが入ったりしてお菓子になっていきます。

「ゆべし」というお菓子は日本のあちこちにありますが、中に餡が入っているものはめずらしいのです。菅野文助さんの工夫です。

生地には醤油が使われており、一度蒸して熟成させることで香りが出てきます。黄色い生地は、餡を包んでもう一度蒸すと、おいしそうな茶色に変わります。

餡にも工夫があります。
ゆべしに使われるこし餡は、実はあまり甘くありません。
それだけで食べると、甘いもの好きな人には少し物足りないかもしれない。

けれどモチモチとした香りのよいゆべし生地と、このさらりとしたこし餡とを一緒になるとなんとも言えないくちどけと味のハーモニーが生まれます。

かんのやの始まり

お店の創業は、万延(まんえん)元年(1860)、江戸で桜田門外の変があった年だそうです。

菅野文助さんが、三春町でお店を開きました。

三春は城下町、昔の三春城「田村義顕公」の祖先「坂上田村麻呂」が二羽のタンチョウヅルに育てられたとの故事に由来して、かんのやのゆべしは鶴が翼を広げた姿を形どった独特の形に作られました。

かんのや本店文助

〒963-0911
福島県郡山市西田町大田字宮木田39
TEL:0247-62-2016

営業時間 10:00~18:00
  喫茶 10:00~16:00(ラストオーダー15:30)