鹿島大神宮のペグマタイト岩脈

説明

ペグマタイトというのは花崗岩の一種で、鹿島大神宮の境内には白いペグマタイトの巨岩がいたるところに現れている。
岩脈は地下深くに連なっているが、ここで地上に現れている面の延べの長さは約40メートル、幅14メートルにおよび、地下は10メートルまであるものと推定されている。

所在

郡山市西田町丹伊田字宮作239

管理者

鹿島大神宮  (電話 024-971-3276)

境内にある「カメ石」名づけたのは地元の小学生

もっとくわしく

このペグマタイトは、地殻の変動・風化・浸食のはたらきで、長い年月をかけて地表に表れたものである。
阿武隈山地の隆起運動にともなって花崗岩が貫入し、ゆっくり冷えて、非常に大きな結晶となったもので「巨晶花崗岩」とも呼ばれている。

かつて、西田町から安達郡白沢村にかけての阿武隈山地は、ペグマタイトの産出地であり、その多くは工業用原料として採掘された。

しかし、鹿島大神宮のペグマタイト岩脈は、神社の御神体であったために地元の人々によって守られ、昭和41年に国指定の天然記念物に指定された。

ここには約14000トンと推定される量が現在でも保存されており、たいへん珍しく貴重なものである。

参考文献

『郡山市の文化財』   
監修 郡山市文化財保護審議会
発行 平成13年3月
編集  郡山市教育委員会文化課